朝のワイドショーでファイザー製ワクチンの話が出ていました。
その中に冷凍庫の故障で最大1000回分のワクチンが使えなくなったという話がありました。
この状況で詳しく調べることはできないのですが、どこかの偉い人がコメントしてましたね。
これは大きな問題だと。
本当にそうですか?
そりゃあ世界的な品薄の中、ワクチンが一本でも無駄になることは勿体ない話ですよ?
痛手である事に異論はありませんよ?
でも、私の中で「痛手」と「大問題」とは全く別の次元の話です。
例えば暑い夏の日、突然の停電でアイスが溶けてしまう。
夕食の刺身が傷んでしまう。
痛いですね。勿体無いですね。
でもこれは、どんなに気をつけようが起こりうる話です。
どこまで行こうがゼロには出来ない損失です。
これを問題だと言うなら、こういう想定されて然るべきロスすらも計画遂行に大打撃を与えるような貧弱な計画の方が大問題です。
第二次大戦の時に、全てが完璧に進行しないと破綻するような作戦計画を立て、案の定作戦全体が崩壊する例が多発しました。
地理不案内な場所に大軍を引率していくのも、雨が降ったら車が使えなくなるような道路を使って食料や物資を運ぶのも、一切の滞りなく理想的な時間で終わるわけがありません。
それら全部の集合体である軍事作戦が、成功するわけがありません。
計画っていうものは、最初っから時間や物資のロスを織り込んだ余裕のあるものでなければダメなんです。
上の人というものは今も昔も相変わらず「ボクのかんがえたかんぺきなけいかく」というものを信奉し、それに追随できなかった者に責任を押し付ける傾向があるようです。
その人に明らかな過失がある場合は別ですが、不可抗力や運の悪さで出るロスというものは当然計画立案者の側で考慮し吸収する事が出来るよう、弾力を持った計画を立てるべきなんです。
上に立つ者の仕事は、遂行できる計画を立てる事だと思います。