鳥取の病院で、普通の注射器でもファイザー製新型コロナワクチンを6回分取る方法が開発されました。
私などが見ても通常の手技と何が違うのかよくわかりませんが、バイアルの中でエア抜きをすれば良いとか。
まぁお医者様が理解できればいい話だし、ピンとこなくても善しとします。
昨日のインシュリン注射器といいコレといい、無い袖をどうにか振ろうとする現場の努力は本当に涙ぐましいものがあります。
大戦中敵国であったアメリカからも「現場は有能」と称賛された遺伝子を継いでいます。
一方、そもそも必要量のワクチンを確保すべき我らの政府の活躍ぶりはどうでしょう。
今のところ日本に到着したワクチンは接種回数にして118万と言われています。
医療従事者は480万、高齢者は3600万ですか。
まるっきり足りません。
ファイザー社との契約も、当初は21年6月末までに6000万のはずだったのが最終的には21年末までに7000万になっていました。
実に半年の後退です。
しかも確約ではなく「最大限努力する」、つまり達成できなくともなんのペナルティもありません。
ファイザー側がその気になれば、日本に送るはずだった分を他所に横流しして、数が揃わなかったよ仕方ないねで済ますことすら可能です。
現場がいくら努力しようが、ある物資を一切のロスなく使い切るのが精一杯です。
無から有を作り出すなんてできないのです。
市井のコロナ対策も、ほぼ国民と現場の努力と犠牲に支えられています。
国民は言うに及ばず、病院や医療関係者も国からろくな支援もなく、手弁当で踏ん張っているのが実情です。
新型コロナの診療にあたっている病院ほど風評被害で経営が傾き従業員の給与が下がっている実態があります。
医療従事者への手厚い支援とか言ってた気がするんですが、一体どこに消え失せたのでしょう?
「現場は有能、上へいくほど無能」
大戦時の日本軍を評した言葉です。
結局のところ日本はいつまで経ってもこの構図から抜け出せないのでしょうか。