失敗も有意義なデータ/3/23FX損益結果 +1,534円

  • 投稿者:
  • 投稿カテゴリー:未分類

米ファイザーは、新型コロナウイルス感染症の治療薬として新たな錠剤を開発し、人を対象とした安全性の試験を開始したと明らかにしました。
感染初期に効果を発揮する可能性があるそうです。

 

ウイルスは自己を増殖させるにあたって、その材料となるタンパク質を、感染した細胞に作らせます。
しかしタンパク質は巨大すぎてそのままでは使えないので、プロテアーゼという酵素を使って適当な大きさにまで分解します。
前出の薬はこのプロテアーゼと結び付くことによってタンパク質の分解を防ぎ、材料を供給できないウイルスは自らを複製・増殖できなくなるという寸法です。
このプロテアーゼ阻害剤は既にエイズウイルス(HIV)やC型肝炎ウイルスなどの治療薬として使用されています。

 

日本でもネオファーマジャパン株式会社と長崎大学が提携して治療薬の研究を行っています。
こちらは、5-アミノレブリン酸という物質を用いています。
5-ALAは、天然で合成されるアミノ酸であり、醤油や納豆、味噌、パン、チーズ、ヨーグルト、日本酒、ワインなどの発酵食品に多く含まれています。
天然由来で10年前よりサプリメントとしても販売されているため、大量生産しやすく、摂取しても安全であるため抗がん療法や健康食品・サプリメントなど様々な目的で使用されています。

 

長崎大ではこの5-ALAがCOVID-19の原因ウイルスの感染を培養細胞において強力に抑制することを確認しました。
この抗ウイルス効果は、明らかな細胞毒性も無しに、ヒト細胞と非ヒト細胞の両方で認められました。
しかも、非ヒト細胞よりもヒト細胞に対してより効果が高かったそうです。
まだ実証実験の段階ではありますが、有望な治療薬として今後も研究がすすめられていくそうです。

 

どちらの薬も、過去に積み上げられたデータの中から応用を試され期待通りの結果を出しつつある事が共通しています。
新技術とか新薬とかいうものはある日突然天啓が舞い降りてくるような代物ではありません。
他分野ではまぁ全くない事もないかもしれませんが、先人たちの長い長い試行と失敗の山の中で情報が熟成され、それを整理し組み合わせることでゆっくり進歩していきます。
駆虫薬であり新型コロナへの効果が報告されているイベルメクチンも、開発者が行く先々でありとあらゆる土壌を掘り起こしてはひとつひとつの成分を分析していたといいます。
さぞ膨大な「ハズレ」の山が眠っているだろうことは想像に難くありません。

 

成功例はもちろんですが、失敗例や期待はずれの例の中にだって貴重な情報が眠っているのだと思います。
よく失敗に学ぶといいますが、その失敗例から成功に一歩でも近づけるヒントが得られるならそれは有意義な例になり得るのです。
屁理屈に聞こえるかもしれませんが、これでは上手く行かないというひとつの例を示したことで後進達の苦労をひとつ軽減しているともいえるのです。

 

我々は得てして成功例ばかりを持て囃し失敗例を顧みようとしませんが、双方をしっかり分析することでより精度の高い成功への地図を手に入れることができると思います。
ミスを怠慢だ気の緩みだと切って捨てるのではなく、ではどうすればシステムとしてそんな事が起きなくなるのかを検討してみるといいのではないでしょうか。