新しい挑戦へ/3/30FX損益結果 +1,010円

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北海道で今、酒蔵の開業が増えているそうです。この一年の間に新規の酒蔵が3つ作られ、今後も新設が予定されています。
中には岐阜県で営まれていた老舗の酒蔵が移転してくる例もあるそうです。

 

いい酒を作るには、いい米といい水が必要となります。
水は大雪山系の良質な雪解け水が湧き出てきますが、米は元々が温かい地方の原産なため寒い北海道ではかつて良質な米が手にはいりませんでした。
品質の良い米は温暖な地方で産出するため、どうしても酒蔵も”北限”というべきものが存在していたのです。

 

話が変わってきたのは、1998年あたりからの温暖化による気温上昇のためです。
気温が高くなると米の中のデンプンの割合が増え、蒸し上がりが硬くなったり米が割れたりする事が増えるそうです。
気温が上昇してきた西日本の酒用の米の品質は安定しなくなってきました。
米が安定しないことで、酒の品質を保つことが難しくなってきていたのです。

 

これとは対象的に、北海道では寒さに強い米へと品種改良が進み、ここ数年で酒用の米の品種が幾つも誕生しました。
10年間で酒米の作付面積も飛躍的に拡大し、良質の米が入手できるようになりました。
酒造りの決め手になるのは良質な米と水です。
ここにきて北海道の地で、その2つが融合する環境が整ってきたのです。

 

北海道ではこの酒蔵の新設を、新しい産業というのみならず観光資源としても活用しようと考えています。
酒蔵の建設には地方交付金などを活用して自治体で行い、作った酒蔵の運用に既存の民間酒造会社を誘致する形態をとっています。
酒造会社は新規に大金を投じて設備を新設するリスクを軽減でき、移転をしやすくなります。
既存の施設が老朽化して建て替えを迫られていたような所には実に魅力的な話でしょう。

 

酒蔵は地元の大学構内にも誕生しました。
2020年に帯広畜産大学に蔵が創設され、杜氏(とうじ。酒造りの職人)の方が大学の客員教授に就任しました。
狙いは酒造りを担う人材の育成です。
学科によってはインターンとして働くと単位が取得できるそうです。

 

北海道では杜氏は本州から出稼ぎにきて、酒の仕込みを済ませると帰って行ったそうです。
なかなか地元に定着せず、高齢化が進み人材確保が難航していました。
今、年間を通じて酒造りを営む環境はととのいつつあります。
人材が育てば酒造りが北海道の地場産業としての地位を確立することも可能なのです。

 

官民一体となった一大プロジェクトはまだスタートラインに立ったところです。
これからも色々な困難が待ち構えていることでしょう。
しかし、現状に甘んじることなく新たな可能性を求めて新規に事業を起こす姿は我々も見習うべき点が多々あると思います。
流れの早いこのご時世に、立ち止まることは後退することに等しいのかもしれません。

前へ、前へ。